HubSpotレポートの作り方|基本操作からカスタムレポート・ダッシュボード活用まで完全解説


HubSpotのレポート機能、標準のやつしか使えてない…
カスタムレポートを作れるのが一部の担当者に偏ってない?
プラン制限とコストを考えると、このまま使い続けるべき?
HubSpotのレポート機能を使いこなせていますか?「標準レポートしか見ていない」「カスタムレポートの作り方がわからない」という声は少なくありません。
この記事では、HubSpotレポートの基本操作からカスタムレポートビルダーの使い方、ダッシュボードの活用方法まで、実務で役立つ知識を体系的に解説します。プラン別の機能制限や、運用でよくある課題への対処法もまとめていますので、HubSpotのレポート機能を最大限に活用したい方はぜひ参考にしてください。
- この記事の要点
HubSpotのレポート機能とは?できることの全体像
HubSpotのレポート機能とは、HubSpot CRM内に蓄積された顧客データ・営業活動データ・マーケティングデータを集計・可視化し、意思決定に活用するための分析機能です。
HubSpotでは、マーケティング、営業、カスタマーサービスなど複数のHub(製品群)にまたがるデータを一つのプラットフォーム上で分析できます。これにより、リードの獲得から商談、受注、顧客フォローまでの全プロセスを横断的に把握できる点が大きな特徴です。
HubSpotのレポート機能で実現できることは、主に以下の通りです。
- 営業パイプラインの可視化: 商談のフェーズ別件数・金額をリアルタイムで把握
- マーケティング施策の効果測定: メール開封率、LP転換率、流入チャネル別の成果を分析
- カスタマーサービスの品質管理: チケット対応時間、解決率、顧客満足度の推移を追跡
- 売上予測と目標管理: 過去データに基づく売上フォーキャストと予実管理
- チーム・個人のパフォーマンス比較: 担当者別の活動量・成約率を横並びで評価
HubSpotのレポート機能は無料プランでも基本的なレポートを利用できますが、カスタムレポートや高度な分析機能はProfessional以上のプランで利用可能になります。プラン別の詳しい違いは次のセクションで解説します。
HubSpotレポートの種類とプラン別の制限
HubSpotのレポートは大きく3つの種類に分かれます。それぞれの特徴と用途を理解しておくと、目的に合ったレポートを効率よく作成できます。
レポートの3つの種類
種類 | 概要 | 用途の例 |
|---|---|---|
標準レポート(プリセット) | HubSpotがあらかじめ用意したテンプレート型レポート。設定不要ですぐに使える | 月次の営業活動サマリー、メールパフォーマンス概要 |
単一オブジェクトレポート | コンタクト・会社・取引など1つのオブジェクトに絞って集計するレポート | 取引のフェーズ別件数、コンタクトのライフサイクルステージ分布 |
カスタムレポート | 複数のオブジェクトやデータソースを組み合わせて自由に設計するレポート | 流入チャネル別の商談化率、担当者×製品別の受注金額クロス分析 |
プラン別の機能制限
レポート機能はHubSpotの料金プランによって利用範囲が大きく異なります。特にカスタムレポートはProfessional以上でないと作成できない点に注意が必要です。
機能 | Free | Starter | Professional | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
標準レポート(プリセット) | ○ | ○ | ○ | ○ |
ダッシュボード作成数 | 最大2~3件 | 最大10件 | 最大25件 | 最大50件 |
カスタムレポート作成 | × | × | ○(最大100件) | ○(最大500件) |
カスタムレポートビルダー | × | × | ○ | ○ |
収益アトリビューション | × | × | × | ○ |
計算プロパティ | × | × | ○(最大25件~40件※) | ○(200件) |
※Hubspotの無料プランは頻繁に仕様変更が行われます。最新の上限値はHubspot公式の料金ページでご確認ください。
※計算プロパティの上限はHubの種類や契約時期により異なります。最新の上限は管理画面の「設定 > プロパティ」で確認できます。
このように、無料プランやStarterプランでは標準レポートとダッシュボードの基本機能に限られます。自社の分析ニーズに対して、現在のプランで対応できるかどうかを事前に確認しておきましょう。
HubSpotレポートの基本的な作り方【3ステップ】
HubSpotでレポートを作成する基本的な流れを3つのステップで解説します。まずは標準レポートの活用から始めて、慣れてきたらカスタムレポートに挑戦するのがおすすめです。
ステップ1:レポートライブラリからテンプレートを選ぶ
HubSpotには数百種類のレポートテンプレートが用意されています。まずはここから目的に近いレポートを探しましょう。
- HubSpotにログインし、上部メニューから「レポート」→「レポート」を選択
- 右上の「レポートを作成」をクリック
- 「レポートライブラリ」タブを選択
- カテゴリ(営業、マーケティング、サービスなど)やキーワードでフィルタリング
- 目的に合ったテンプレートを選んで「レポートを保存」
レポートライブラリのテンプレートはそのまま使うこともできますし、保存後にフィルター条件や表示期間をカスタマイズすることも可能です。
ステップ2:フィルターと期間を設定する
テンプレートを選んだら、自社の分析目的に合わせてフィルター条件を調整します。
- 日付範囲: 「今月」「四半期」「カスタム期間」など分析対象の期間を指定
- プロパティフィルター: 担当者、チーム、パイプライン、ライフサイクルステージなどで絞り込み
- グラフの種類: 棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、テーブルなど目的に応じて切り替え
フィルターを設定したら、プレビューで意図通りのデータが表示されているか確認しましょう。
ステップ3:ダッシュボードに追加して共有する
作成したレポートは、ダッシュボードに配置することでチームメンバーと共有できます。
- レポートの保存画面で「既存のダッシュボードに追加」または「新しいダッシュボードを作成」を選択
- ダッシュボード上でレポートの配置やサイズを調整
- ダッシュボードの共有設定で、閲覧権限を「自分のみ」「チーム」「全員」から選択
定期的に確認するレポートはダッシュボードにまとめておくと、毎回レポートを検索する手間が省けます。
カスタムレポートビルダーの使い方と実践例
Professional以上のプランで利用できるカスタムレポートビルダーは、HubSpotのレポート機能の中でも最も柔軟性の高い機能です。複数のデータソースを組み合わせた高度な分析が可能になります。
カスタムレポートビルダーの基本操作
カスタムレポートビルダーでレポートを作成する手順は以下の通りです。
- 「レポート」→「レポートを作成」→「カスタムレポートビルダー」を選択
- データソースの選択: プライマリデータソース(コンタクト、会社、取引など)を選び、必要に応じてセカンダリソースを追加
- フィールドの配置: 左パネルからプロパティをドラッグし、X軸・Y軸・内訳(グループ化)に配置
- フィルターの設定: 特定の条件でデータを絞り込み
- グラフタイプの選択: 棒グラフ、折れ線、面グラフ、ピボットテーブルなどから選択
- 保存とダッシュボードへの追加
式フィールドの活用
カスタムレポートビルダーでは「式フィールド」を使って、既存のプロパティから計算値を作成できます。
- 商談化率の算出: 商談数 ÷ リード数 × 100
- 平均商談期間: クローズ日 − 作成日の平均値
- 顧客単価: 総売上 ÷ 顧客数
式フィールドを活用することで、HubSpotの標準プロパティだけでは見えなかったKPIを可視化できます。
実践例:パイプライン分析レポート
営業チームでよく使われるパイプライン分析レポートの作成例を紹介します。
- 目的: パイプラインのフェーズ別に商談件数と金額を可視化し、ボトルネックを特定する
- データソース: 取引(プライマリ)+コンタクト(セカンダリ)
- X軸: 取引のフェーズ
- Y軸: 取引件数(棒グラフ)+合計金額(折れ線グラフ)
- フィルター: 作成日が直近90日以内、パイプラインを指定
- 内訳: 担当者別に色分け
このレポートをダッシュボードに配置しておけば、週次のパイプラインレビューで「どのフェーズに商談が滞留しているか」「担当者ごとの進捗差」を一目で把握できます。
ダッシュボードの作成・活用方法
ダッシュボードは、複数のレポートを一つの画面にまとめて表示する機能です。チームの定例会議や日常のKPI確認に欠かせないツールとなります。
ダッシュボードの作成手順
- 上部メニューから「レポート」→「ダッシュボード」を選択
- 右上の「ダッシュボードを作成」をクリック
- 「白紙から作成」または「テンプレートから作成」を選択
- ダッシュボード名を入力し、共有範囲を設定
- 「レポートを追加」から既存レポートを選択して配置
営業チーム向けダッシュボードの構成例
営業マネージャーが日常的に確認するダッシュボードの構成例です。
配置するレポート | 確認する指標 | 更新頻度の目安 |
|---|---|---|
パイプライン概要 | フェーズ別の商談件数・金額 | 毎日 |
今月の売上予実 | 目標金額に対する達成率 | 毎日 |
担当者別アクティビティ | 架電数・メール数・ミーティング数 | 週次 |
リードソース別商談化率 | チャネルごとのROI | 月次 |
失注理由の内訳 | 競合負け・予算不足・タイミング等の割合 | 月次 |
マーケティングチーム向けダッシュボードの構成例
配置するレポート | 確認する指標 | 更新頻度の目安 |
|---|---|---|
トラフィック概要 | セッション数・流入チャネル別推移 | 毎日 |
リード獲得状況 | フォーム送信数・新規コンタクト数 | 毎日 |
メールパフォーマンス | 開封率・クリック率・配信停止率 | 配信ごと |
LP転換率 | ページ別のCVR | 週次 |
MQL→SQL転換率 | マーケから営業への引き渡し効率 | 月次 |
ダッシュボードは目的別に複数作成し、「営業日報用」「週次会議用」「経営報告用」のように使い分けると効果的です。
HubSpotレポートでよくある課題と解決策
HubSpotのレポート機能を運用していると、いくつかの共通した課題に直面することがあります。ここでは代表的な4つの課題と、それぞれの対処法を紹介します。
課題1:カスタムレポートを作れるのがAdmin担当者だけ
カスタムレポートビルダーの操作には一定の習熟が必要で、実質的にAdmin担当者や一部のパワーユーザーに作成が集中しがちです。
対処法:
- レポートライブラリのテンプレートを活用し、カスタムレポートに頼りすぎない運用を設計する
- よく使うレポートのパターンをテンプレート化し、フィルター変更だけで対応できるようにする
- Admin担当者が不在でも運用が回るよう、レポート作成の手順書を整備する
課題2:プラン制限で必要な分析ができない
「収益アトリビューションを使いたいがEnterpriseプランが必要」「カスタムレポートの上限に達した」など、プラン制限に起因する課題は多く見られます。
対処法:
- 現在のプランで利用可能な機能を棚卸しし、標準レポートとカスタムレポートの使い分けを最適化する
- 不要になったカスタムレポートを定期的に整理し、上限枠を確保する
- プランアップグレードのROIを試算し、費用対効果が見合うか判断する
課題3:データの入力品質が低くレポートの信頼性が落ちる
レポートの精度は、元データの品質に直結します。営業担当者が取引情報を正しく入力していなければ、どれだけ高度なレポートを作っても意味がありません。
対処法:
- 入力必須プロパティを設定し、未入力のまま次のフェーズに進めないようワークフローで制御する
- 入力項目を必要最小限に絞り、現場の負担を軽減する
- 週次でデータクレンジングを実施し、重複や不備を定期的に修正する
課題4:レポートが多すぎて何を見ればよいかわからない
運用が進むとレポートが増え続け、「どのレポートが最新で正しいのか」が不明確になるケースがあります。
対処法:
- ダッシュボードを「日次確認用」「週次会議用」「月次報告用」の3階層に整理する
- 各ダッシュボードに配置するレポートは5〜8件に絞る
- 3ヶ月以上使われていないレポートはアーカイブまたは削除する
SFA/CRMのレポート機能を選ぶときのチェックポイント
HubSpotに限らず、SFA/CRMのレポート機能を評価する際に確認しておきたいポイントを整理します。ツールの乗り換えや新規導入を検討している方は、以下の観点で比較してみてください。
5つのチェックポイント
- プラン別の機能制限: 自社に必要なレポート機能が、契約予定のプランで利用できるか。上位プランでしか使えない機能に依存する設計になっていないか
- 操作の属人化リスク: レポート作成がAdmin担当者に集中しないか。現場のメンバーでも基本的なレポートを作成・カスタマイズできるか
- データ連携の柔軟性: 他のツール(MA、会計ソフト、BIツールなど)とのデータ連携が容易か。API連携やCSVエクスポートの制限はないか
- 総コスト(TCO)の見通し: ライセンス費用だけでなく、カスタマイズ費用、トレーニング費用、外部コンサルへの依頼費用を含めた総コストはいくらか
- 定着のしやすさ: 導入後に現場が実際に使い続けられるか。UIのわかりやすさ、日本語サポートの充実度、初期設定の手間を確認
レポート機能で見落としがちなポイント
多くの企業がツール選定時に「機能の豊富さ」を重視しますが、実際の運用では「誰でも使えるシンプルさ」と「必要な機能が追加コストなしで使えるか」が定着率を左右します。
高機能なツールを導入しても、レポート作成が一部の担当者に依存してしまうと、その担当者の異動や退職で運用が止まるリスクがあります。ツール選定の際は、「最も詳しい人がいなくなっても回るか」という視点で評価することをおすすめします。
ferret SFA/CRMは、営業現場が迷わず使えるシンプルな操作性と、追加コストなしで主要なレポート機能を利用できる料金体系を特徴としています。「高機能だが使いこなせない」という課題を感じている方は、ぜひ一度ご確認ください。
よくある質問
HubSpotのレポート機能は無料プランでも使えますか?
はい、無料プランでも標準レポート(プリセット)の閲覧とダッシュボードの作成(最大3件)が可能です。ただし、カスタムレポートの作成にはProfessional以上のプランが必要です。自社の分析ニーズが標準レポートの範囲で収まるかどうかを事前に確認しましょう。
カスタムレポートと標準レポートの違いは何ですか?
標準レポートはHubSpotがあらかじめ用意したテンプレート型のレポートで、設定不要ですぐに利用できます。一方、カスタムレポートは複数のデータソースを組み合わせて自由に設計できるレポートです。たとえば「流入チャネル別の商談化率」や「担当者×製品別の受注金額」など、標準レポートではカバーできない分析が可能になります。
HubSpotのダッシュボードは何件まで作成できますか?
ダッシュボードの作成上限はプランによって異なります。Free(3件)、Starter(10件)、Professional(25件)、Enterprise(50件)です。上限に達した場合は、使用頻度の低いダッシュボードを整理・削除して枠を確保しましょう。
レポートのデータが正しく表示されない場合はどうすればよいですか?
レポートのデータに不備がある場合、まず元データの入力状況を確認してください。取引のフェーズや金額が未入力、コンタクトのライフサイクルステージが未設定といったケースが原因であることが多いです。入力必須プロパティの設定やワークフローによる自動制御で、データ品質を担保する仕組みを整えましょう。
HubSpot以外のSFA/CRMでもレポート機能は充実していますか?
はい、多くのSFA/CRMがレポート機能を提供しています。ただし、機能の範囲や操作性、料金体系はツールによって大きく異なります。選定時は「必要な機能が追加コストなしで使えるか」「現場のメンバーでもレポートを作成できるか」を重視して比較することをおすすめします。
まとめ
この記事では、HubSpotレポートの基本から応用までを解説しました。最後に、押さえておきたいポイントを整理します。
- HubSpotのレポート機能は、CRM内のデータを集計・可視化し、営業・マーケティング・カスタマーサービスの意思決定を支援する分析機能
- レポートは3種類(標準レポート・単一オブジェクトレポート・カスタムレポート)あり、カスタムレポートはProfessional以上のプランが必要
- 基本の作り方は3ステップ:テンプレート選択 → フィルター・期間設定 → ダッシュボードに追加して共有
- カスタムレポートビルダーを使えば、複数データソースの組み合わせや式フィールドによる高度な分析が可能
- ダッシュボードは目的別に複数作成し、配置するレポートは5〜8件に絞ると運用しやすい
- よくある課題として、Admin依存・プラン制限・データ品質・レポート乱立の4つがあり、それぞれ運用ルールの整備で対処できる
- ツール選定時は、機能の豊富さだけでなく「総コスト」と「定着のしやすさ」を重視することが重要
HubSpotのレポート機能は非常に強力ですが、プラン制限や運用の属人化といった課題もあります。自社の営業組織の規模や運用体制に合ったSFA/CRMを選ぶことが、データドリブンな営業活動の第一歩です。
SFA導入を検討中の方は、まず自社の営業課題を整理し、「何を解決したいのか」を明確にすることから始めてみてください。
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